りのかた雑記帳

アラフォー自営業コンサルタントのチラシ裏日記。

独立後の駆け出し期をどうやって脱するのか

独立3年目を迎えるにあたって

独立して2年とちょっとが経つ。なんだかんだで食えてるのは、ここまで培った能力・スキルと貯蓄のおかげだ。貯蓄というのは金銭などの有形のものと、人脈などの無形のものがある。自分の場合は人脈、つまり他人をあてにするような独立はしたくなかった。所詮、人はいいかげんなものだ。これまでに当てにしたつもりがいいように使われてしまう、という人をたくさん見てきた。そうやって下請け的な仕事を続けて、何が楽しいのかと首をかしげてしまう。その結果、作業力は高まるが営業力は失われてしまい、身動きがとれなくなるのではないだろうか。

なので、自分としては独立前の人脈については全く考慮せず、独立後に営業活動に汗を流して取り組んだ。このことはちょくちょく聞かれるので、いつかの機会に書こうかと思う。

 

駆け出し期とは何なのか

駆け出し期という定義はなかなか難しい。お客様の数や売上高というのは業種や業態によって異なる。従業員や投資設備についても同様だ。自分の場合はコンサルタント業なので、よけいに分かりにくい。1人でン百万円稼ぐ月もあれば、赤字になることもある。チームで行うビジネスモデルではないので、スタッフが多かろうが少なかろうが範囲は広がらない。

コンサルやシステムエンジニアのような専門サービス業の駆け出し期というのは前期と後期があるように感じる。

 

前期:仕事が無いので、少々安かろうがど短納期だろうが引き受ける時期。

この時期は、それこそ首振りトラのように首を振って案件を取る。少々安かろうが関係が構築できることによるメリットを大きく見積もって、ある程度の無理に目をつむる。自分のペースというよりも、クライアントのペースで仕事をするので、疲弊してしまいがちになる。

 

後期:自分の方向性を棚卸しして、仕事を断捨離する時期。

そのうち、どっかで仕事がオーバーフローしてしまい、誰かに何かしらの迷惑をかける。そこで前進しているつもりが空転していることに気がつく。体力も底をつきかけ、ものすごいネガティブになる。そこでペースダウンとともに再構築を考えだす。再構築にあたってはこれまでの仕事上の成果をベースにして、「1年後どんな姿になりたいのか」や「何を達成することが自分の独立の意味なのか」を見直し、腐れ縁的な仕事の見切りをつけていく。その結果、能動的に取引を切ることも、相手から切られることも多くなってくる。

 

脱出期:判断軸が出来上がる時期。

つまり、駆け出し期を脱している状態は、理念というか判断軸が出来ているということになる。経営者にとって判断軸とはとても重要だ。経営の仕事というのは判断そのものと言える。判断軸が毎回ブレると、従業員だけではなく、お客様からも取引先からも信頼をなくす。笑って、あるいは失笑とともに許されるのはせいぜい3年までで、そこまでに判断軸が固まっていないと場当たり的な仕事しか任されなくなる。社会の波を漂うクラゲ事業主の誕生だ。

 

 

取引を切られることにも、切ることにも慣れていかなければならないと感じる。

そろそろ3年を迎えるに当たっての自戒の意味を込めて。。